第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
開始時刻 | ポスター発表 |
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講演番号 | PA-29 |
発表題目 | 産官協働の森林保全への取り組みと課題ー近畿地域を例としてー Industry-Government Cooperation on Forest Conservation and Issues - A case Study of the Kinki Region‐ |
所属 | 神戸大学 |
要旨本文 | 本研究は、近畿圏での「企業の森づくり制度」の継続性に着目し、森づくり活動と行政支援の実態および課題を明らかにすることを目的とした。調査地は大阪府、兵庫県、和歌山県とし、それぞれの行政担当者に森林保全制度、独自性、協定内容など7項目の聞き取り調査と資料調査を行った。さらに森づくり活動地と活動の継続年数の関係性についても検討した。「企業の森づくり制度」導入年が最も早いのは和歌山県の2003年であった。その後順次他府県も導入し始めた。契約年数に関して和歌山は10年、兵庫と大阪は原則5年以上と定めていることが分かった。聞き取り調査によるとこの3つの地域は、地元市町村や森林組合とともに企業へ支援を行う体制は共通しているが、府県担当者が実際の活動に参画する度合いが異なることが明らかとなった。また、森づくり活動団体数の累計は和歌山が最も多いが、継続年数では、11年以上継続している団体数割合は大阪府が高い。さらに活動地までのアクセス性を見れば、継続性には、バス停と駐車場の有無が関連していることが示唆された。今後の森林保全の活性化、継続性のためには、制度の見直しだけでなく、活動地の利便性が必要になると思われる。 |
著者氏名 | ○大野朋子 ・ 井村温葉 ・ 田畑智博 |
著者所属 | 神戸大学 |
キーワード | 企業の社会的責任, 企業の森, 利便性, 森づくり活動 |
Key word | Corporate Social Responsibility, Corporate forests, convenience, Reforestation activities |