第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PA-3 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 狩猟における自助・共助・公助の再検討:熊本県球磨川流域を事例に Review on support system in hunting management: A case study focusing on Kuma River Basin, Kumamoto |
所属 | 九州大学 |
要旨本文 | 野生動物管理は「生息地管理」「個体数管理」「被害管理」の三つを柱とする。その中で地元狩猟者は、個体数管理あるいは加害個体の捕獲で特に重要な役割を果たしている。近年では捕獲に携わる人材の不足を受け、都道府県スケールで狩猟者の属性や意識に関する統計的な調査が多く行われている。一方で、地域ぐるみの獣害対策を行うためには、地域の諸条件の差異を踏まえ、更に小さい市町村スケールで地元狩猟者の実態を把握する必要がある。また、先行研究は金銭的負担が狩猟活動のハードルになり得ることを指摘しているが、捕獲による収入についてはあまり言及していない。 本研究は、熊本県球磨川流域の山江村と球磨村を対象に、文献調査および関係者(村役場担当職員、地元猟友会員)への半構造化インタビューを行った。その結果、狩猟者は趣味としての狩猟を楽しみつつも、捕獲による報奨金も重視していることが明らかになった。狩猟活動は専門性の高いボランティア活動のような側面をもつ一方、私的な動機が切り離せない活動でもある。「自助・共助・公助」の観点から地域ぐるみの獣害対策の役割分担を考える場合、地元狩猟者をどう位置づけるかの検討が必要である。 |
著者氏名 | ○Iwano, Junna1 ・ Vergil Salgado, Mariana1 ・ Fujiwara, Takahiro2 ・ Sato, Noriko2 |
著者所属 | 1九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 2九州大学大学院農学研究院 |
キーワード | 自助, 共助, 公助, シカ, 農山村 |
Key word | self-help, mutual assistance, public support, sika deer, rural communities |