第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PB-10 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 滋賀県比良山麓における信仰を通した自然資源の利用 Use of natural resources in traditional beliefs in the Hira Mountain Range in Otsu City |
所属 | 京都大学 |
要旨本文 | 里山は、人間と自然の相互関係によって形成・維持されてきた日本の伝統的な景観である。しかし戦後急速に進んだ燃料革命や生活様式の変容によってその荒廃が問題となっていることから、これまで維持されてきた里山の自然資源の利用や管理に関わる仕組みを明らかにし、その保全につなげていくことが急務である。本稿では、里山の仕組みを構成する要素のひとつとして、地域の信仰を取り上げた。伝統的な信仰やそれと結びついた年中行事は、身近にある里山の空間や自然資源と密接な関係を有していたとされる。そこで滋賀県比良山麓の守山集落における年中行事である「左義長」を対象とし、1990年代以降の自然資源の利用とその変化について、参与観察と聞き取り調査を行った。「左義長」は、守山集落の森林に位置する山の神において、毎年11月と1月の早朝に行われている。「左義長」で用いられる自然資源の調達は、氏子組織である八人衆によって行われ、用いる主な自然資源はモウソウチク、ソヨゴなどの広葉樹の柴、オウミヨシノボリであった。自然資源は身近な里山から調達されてきたが、利用方法などは時代によって変化してきたことが明らかになった。 |
著者氏名 | ○小山栞奈1 ・ 深町加津枝2 |
著者所属 | 1京都大学大学院地球環境学舎 ・ 2京都大学大学院地球環境学堂 |
キーワード | 自然資源利用, 信仰, 比良山麓 |
Key word | Natural resource use, Traditional beliefs, Hira Mountain Range |