第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PB-6 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 夏季高温による都市緑地のレクリエーション便益の変化:札幌市を事例として
Changes in recreational benefits of urban green spaces due to high summer temperatures: A case of Sapporo city, Japan
所属 北海道大学
要旨本文 本研究の目的は、夏季高温による都市緑地のレクリエーション便益の変化を、選択型実験による評価と携帯電話の位置情報ビックデータの解析から定量的に評価することである。気候変動に伴い夏季の気温は上昇を続けている。札幌市では2023年8月に観測史上最高の最高気温36.3度を観測し、日平均気温の8月の平均値もこれまでの8月の平均値より2.5度も高くなった。高温により都市緑地の利用は少なくなる可能性があり、それに伴いレクリエーション便益も低下すると想定される。本研究では、まず札幌都市圏に居住する一般市民を対象として、選択型実験の設問を含むWEBアンケート調査を実施した。選択型実験には、気温と旅行費用が属性として含まれており、その属性間のトレードオフから、気温が1℃上昇することに対する効用低下を貨幣単位で評価した。さらに携帯電話の位置情報ビックデータからレクリエーション需要関数を推定し、気温が上昇するとどれだけレクリエーション曲線がシフトするのかから、レクリエーション便益の変化を定量的に評価した。得られた結果は、都市緑地における気候変動の適応策にどれだけの経費を支出する必要があるのかを検討する指標になると考えられる。
著者氏名 ○王嘉鈺1 ・ 豆野皓太2 ・ 尾分達也2 ・ 庄子康2 ・ 愛甲哲也2
著者所属 1北海道大学大学院農学院 ・ 2北海道大学大学院農学研究院
キーワード 夏季高温, 気候変動, 都市緑地, レクリエーション便益
Key word high summer temperature, climate change, urban green space, recreation benefit