第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

教育部門[Education]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PC-3 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 児童が描く絵画にみる森林への認識-山村部と都市部の児童の違い-
Perceptions of forests based on children's drawings: differences between children in mountain village and urban areas
所属 日本大学
要旨本文  山村部と都市部では,生活環境が異なり森林とふれあう機会が異なる.生活環境が異なる児童が持つ森林のイメージの違いを把握することは,森林への認識と生活環境との関連性の解明につながる.そこで,本研究の目的は,山村部と都市部の児童がそれぞれ描いた森林に関連する絵画を用いて,森林に対する認識の違いを解明することである.方法は,山村部の児童38名と,都市部の児童45名を対象に,森林を題材とする絵画を描いてもらった.絵画の分析には,ピクチャマイニングの手法を用いて,絵画の中に現れた対象物の種類の分類と集計を行った.その結果,山村部と都市部の児童ともに樹木を描く児童は多く,絵画に占める割合も大きいことが明らかとなった.異なる点としては,山村部の児童は山地の中に樹木を描く場合が多いのに対し,都市部の児童では平地を中心に樹木を描いていた.また,山村部の児童は河川や滝といった水を描く児童も多かった.よって,山村部の児童は森林と水の関係性を理解している可能性がある.一方,都市部の児童は公園と森林を誤って解釈している場合も想定された.本研究の結果,生活環境が児童の森林に対する認識に影響していることが示唆された.
著者氏名 ○島村悠 ・ 市川拓実 ・ 杉浦克明
著者所属 日本大学生物資源科学部
キーワード 森林環境教育, 絵画, ピクチャーマイニング, 山村部, 都市部
Key word forest and environmental education, drawing, picture mining, mountain village area, urban area