第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PD-26
発表題目 航空レーザデータに基づく森林構造とクワガタ相を指標とした森林評価
Forest evaluation using forest structure based on ALS data and stag beetle fauna as an indicator
所属 京都府立大学
要旨本文 我が国のコナラ等を主体とする森林には,複数種のクワガタムシが生息している。各種は棲み分けを行っていることがわかっているが,生息する詳細な森林構造は,解明されていない。また,我が国ではクワガタが生息する森林の評価に関する研究は見当たらない。しかし,ヨーロッパにおいては,クワガタを指標種とした森林評価の研究が行われている。そこで,本研究では,京都市近郊のアベマキ・コナラが優占する森林を対象に,航空機レーザデータに基づく森林構造の指標とクワガタ相のデータから,現況の森林の評価を試みた。クワガタ相と個体数は,調査地にある街灯周辺に集まったクワガタの捕獲調査と樹液木の巡回センサス調査により把握した。その結果,街灯周辺調査では3種類,合計64匹が捕獲された。巡回センサス調査では6種類,86匹が捕獲された。捕獲数の多かった3種類において,森林構造指標との関係性を解析した。その結果,ノコギリクワガタでは林床の湿り気が少ない立地,ミヤマクワガタでは階層が発達し,林床の湿り気が多い立地,ネブトクワガタでは,比較的階層が少なく林床の湿り気が少ない立地に生息している傾向にあることが推察された。
著者氏名 ○中谷清人
著者所属 京都府立大学生命環境学部
キーワード 点群, 昆虫, 里山, Lidar
Key word Point clouds, insects, secondary forest, Lidar