第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PD-46
発表題目 ウルシ樹液採取量時系列のモデリング
Modeling of collection quantity time series of lacquer
所属 千葉大学
要旨本文 ウルシ樹液は,古くから食器や建築の塗装などの塗装に用いられてきた。しかし,ウルシ樹液の国内生産は減少し,21世紀初頭には自給率が2%以下に落ち込んだ。これに対して2015年に文化庁が文化財建造物における100%国産化に関する通達を出すなど,ウルシ樹液増産に関する機運が高まっている。ウルシ樹液増産のためには、ウルシ樹木の育成と樹液の採集を合理的に行う必要がある。そこで、本研究では、ウルシ樹液の生成と採取の動的過程のモデル化を試みた。モデルが完成すれば、ウルシ樹液生成速度に対する季節・気象・樹液蓄積量の効果が明らかになり、より良い採取スケジュールを考えることが可能になる。モデルの基本的仮定は、1)季節・気象・樹液蓄積量の影響を受けて生成される樹液が1日ごとにウルシの樹体に蓄積する、2)平均6.69日の間隔で行われる採取によって樹体内の樹液は全て採取され、ウルシ樹木は次の採取まで0から樹液を蓄積する、である。2019年〜2021年に39ヶ所のウルシ植栽地で記録された樹液採取量の時系列データを用いて、ベイズ推定によってモデルパラメータが推定された。ウルシ樹液生成速度に対する季節・気象・樹液蓄積量の効果が明らかになった。
著者氏名 ○梅木清1 ・ 山之内碧人2 ・ 真坂一彦3
著者所属 1千葉大学園芸学研究院 ・ 2千葉大学園芸学部 ・ 3岩手大学農学部
キーワード ウルシ樹液, 時系列, ベイズ統計モデリング
Key word lacquer, time series, Bayesian statistical modeling