第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PD-47
発表題目 福岡県における空中写真と現地調査に基づく竹林分布拡大の評価
Evaluation of bamboo forest distribution expansion based on aerial photographs and field surveys in Fukuoka Prefecture.
所属 福岡県農林業総合試験場資源活用研究センター
要旨本文 福岡県では竹林面積が増加しており、1977年の9,714haから2022年には13,327haに拡大している。この拡大はタケの地下茎による繁殖に起因し、隣接する森林や農地への侵入被害をもたらしている。特に人工林では、侵入竹による人工林の荒廃や木材資源量の低下が懸念されており、福岡県では、竹林の樹種転換や侵入竹の除伐を進めている。しかし、これらの施策を効果的に進めるためには、タケが拡大しやすい条件を明確にし、効率的な対策を講じることが必要である。広域的な竹林拡大状況を把握するために、デジタル空中写真を用いて機械学習による竹林分布域の特定を行い、国土数値情報の土地利用細分メッシュデータと照合した。その結果、田畑や果樹園などの農地および荒地に拡大する傾向が顕著であった。また、タケが人工林に侵入しやすい林分条件を明らかにするために、侵入竹除伐を実施したスギ・ヒノキ人工林において現地調査を行った。その結果、樹冠疎密度が低い(≒林内光環境が明るい)林分や人工林の林冠高がタケの最大樹高に達していない若齢林で、タケが侵入しやすいことが明らかとなった。
著者氏名 ○桑野泰光1 ・ 鶴崎幸2 ・ 楢﨑康二1 ・ 大川雅史1
著者所属 1福岡県農林業総合試験場資源活用研究センター ・ 2福岡県筑後農林事務所
キーワード 竹林拡大, 機械学習, 樹冠疎密度, 土地利用
Key word bamboo forest expansion, machine learning, crown density, land use