第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PD-53 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 異なる森林施業が南三陸町のスギ人工林下層植生に与える影響の比較
Comparison of the effects of different forest management on the understory vegetation in Minamisanriku
所属 東京大学
要旨本文 森林施業は林内環境を変化させ、下層植生に対しても影響を及ぼす。本研究では、森林施業が下層植生の植被率と種多様性に与える影響を明らかにすることを目的として、宮城県南三陸町内の定性間伐林、列状間伐林、無間伐林を対象に立木調査と植生調査を行った。調査では施業種ごとに9つの調査ポイントを設け、1m×4mコドラート内の下層植生とポイント直上の樹冠の写真を撮影し、画像解析により植被率と樹冠開空度を計測した。また、各施業種の調査ポイントのうち3ポイントでは、コドラート内に見られた植生高1.6m以下の植物について、それぞれの種および植被率を記録した。さらに、調査ポイントに対してGIS解析により傾斜や土壌といった環境要因のデータを求めた。これらのデータから、t検定による施業間の植被率の比較とCCA解析による各植生種にかかわる環境要因の視覚化を試みた。t検定の結果、間伐を行った森林は無間伐林よりも植被率が有意に高かったが、定性と列状の間伐手法による違いは見られなかった。CCA解析の結果、種の多様性は周辺の広葉樹林面積、傾斜、開空度に影響を受けていることが示唆された。
著者氏名 ○坂本竜哉1 ・ 山田祐亮2 ・ 山口滉太3 ・ 広嶋卓也4
著者所属 1東京大学農学部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林管理研究領域 ・ 3東京農業大学大学院地域環境科学研究科 ・ 4東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード 下層植生, 定性間伐, 列状間伐
Key word understory vegetation, point thinning, line thinning