第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PE-21
発表題目 除草剤による省力化の検討
Consideration of labor saving by herbicides
所属 京都大学
要旨本文 近年、農業ではドローンによる薬剤散布の省力化が広く普及しており、林業でも再造林コストを削減できる可能性がある。今回、地拵えおよび下刈りの省力化を目的として、除草剤(デゾレートAZ粒剤)の薬効、薬害、作業コストなどを手散布とドローンによる空中散布によって検証した。調査は2024年に北海道砂川市および標茶町で実施し、砂川では未立木地の地拵えおよびトドマツ秋植え4年生裸苗の下刈りとしてそれぞれ空中散布を行ったほか、下刈りの散布適期を検討するため、5月上旬から6月下旬にかけて約2週間おきに手散布を行った。標茶でもカラマツ夏植え4年生ポット苗を用いて下刈り処理の散布適期を検討する試験を行った。砂川ではササを含む草本類には高い効果を発揮し、成長した雑灌木、ワラビには効果が低かったが、高い省力性が確認できた。時期による大きな薬効の違いは見られないが、草本類が大きく生育した後の散布では除草効果が低くなる可能性があるため望ましくないと考えられた。また手散布では一部の苗木で薬剤が苗木葉上に残留した場合に薬害が確認された。標茶でも砂川ほど顕著では無いもののササを含む草本類に薬効が確認され、薬害は確認されなかった。
著者氏名 ○小林和也1 ・ 山本淳生2 ・ 相馬優輝3 ・ 奥田賢1 ・ 林大輔1
著者所属 1京都大学フィールド科学教育研究センター北海道研究林 ・ 2ホクサン株式会社 ・ 3株式会社カーリット
キーワード ドローン, 除草剤, 下刈り, 地拵え, 省力化
Key word UAV, Herbicides, Weeding, Site preparation, Low cost