第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
開始時刻 | ポスター発表 |
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講演番号 | PE-23 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 下刈り期間における競合植生の変化がスギ幼齢木の成長に及ぼす影響 Effects of changes in competing vegetation during the weeding-required period on growth of young sugi |
所属 | 宮崎大学 |
要旨本文 | 下刈りには高いコストがかかるため、そのコストの削減と省力化が求められている。競合植生による植栽木への被圧効果は、競合植生のタイプ(例えばススキ型や落葉広葉樹型)によって異なることが知られている。一方、下刈りの省略に伴い競合植生の種構成が変化することも報告されている。しかし、下刈りを省略することによって起こる競合植生の変化が植栽木の成長にどのような影響を及ぼすのかはまだ十分に分かっていない。そこで本研究ではスギ幼齢木の樹高、地際直径、競合植生種を6年間継調査し、競合植生の変化がスギ幼齢木の成長に及ぼす影響を解析した。植栽後初期に被圧効果の強いススキ型植生であった林地では、下刈りを省略することによって3年目に落葉広葉樹型植生に変化しても、被圧の効果が強いままであった。一方、初期の競合植生が被圧効果の弱い落葉広葉樹型であった林地では、下刈りを継続することによって競合植生がススキ型に変化した後も、被圧の効果が強くなる結果は認められなかった。以上の結果から、この林地では植栽後3年目までの被圧の影響がスギの樹冠発達を抑制を左右し、これがその後の成長不良等につながったことが示された。 |
著者氏名 | ○籾山智咲1 ・ 伊藤哲1 ・ 原谷日菜2 ・ 山岸極3 ・ 山川博美3 ・ 平田令子1 |
著者所属 | 1宮崎大学農学部 ・ 2北海道大学大学院環境科学院 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 |
キーワード | ススキ, 被圧, 落葉広葉樹, 低コスト再造林, 樹冠発達 |
Key word | Miscanthus, suppression, deciduous broad-leaved tree, low-cost reforestation, crown development |