第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PE-26 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 中央アルプス亜高山帯常緑針葉樹林におけるバイオマスの時空間変動 Spatiotemporal variation of biomass in a subalpine evergreen coniferous forest in the Central Alps |
所属 | 信州大学 |
要旨本文 | 本研究では、中央アルプス亜高山帯常緑針葉樹林のバイオマスの経年変動を標高別に明らかにすることを目的とした。標高2045m、2255m、2453m(以下2000区、2200区、2400区)に設置した固定試験区で2008年から2024年まで4度の毎木調査を行い、文献調査で得たアロメトリー式を用いて地上部バイオマス量を推定した。本数密度は標高が高い試験区ほど多くなった。また2008年から2024年まで全試験区で本数密度は減少した。2000区と2400区の胸高断面積合計は2008年から2024年にかけて増加したが、2200区では2012年まで増加し、その後減少に転じた。バイオマス量も胸高断面積合計と概ね同じ傾向を示した。本数密度とバイオマス量の関係をみると、2000区と2400区では2008年から2024年にかけて本数密度が減少し、バイオマス量は増加した。2200区は2012年から2020年の間に本数密度が減少した際、バイオマス量も一時的に減少した。この期間に2200区で死亡した75本のうち倒木は3本で、他の個体は被陰により立ち枯れていた。2200区は林分発達の新たな木の侵入を排除する段階(Oliver, 1981)にあることから、密度効果による個体減少の際、一時的に林分全体のバイオマス量も低下したと考えられた。 |
著者氏名 | ○亀井優志1 ・ 小林元2 |
著者所属 | 1信州大学農学部 ・ 2信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター |
キーワード | アロメトリー, オオシラビソ・シラビソ, 純生産量, 標高, 林分発達 |
Key word | allometry, Abies mariesii,Abies veitchii, net production, elevation, forest stand development |