第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PE-45 |
発表題目 | ミズナラの更新補助作業:かき起こし地における林地残材の利用の可能性 Regeneration assistance for Japanese oak: Potential for utilizing logging residues in soil-scaarified sites. |
所属 | 北海道大学 |
要旨本文 | ミズナラは材質に優れ高い需要がある。しかし、その育林技術は確立されておらず優良大径材が伐採されていく中で資源量は減少している。一般にミズナラの育林において、材の通直性を求めるために高い初期密度が必要であり、低コスト化の観点から、堅果による育成(天然下種または人工播種更新)の確立が期待される。ただし、その際とくに開放地では乾燥による堅果の発芽率低下が問題となる。そこで、その解決の策の一つとして林地残材を利用した更新補助作業の効果を検証した。伐採した後にミズナラのみを種子木として残し、重機を用いたかき起こしによってササ類を除去した林地を対象とした。樹冠外と種子木下のふたつの立地にミズナラの堅果を2023年秋に播種し、林地残材で被覆(枝置き処理)した。枝置き処理では日射量が低下することで土壌水分が高く維持され、ミズナラの発芽数は2倍程度高くなった。その後の成長や生存率には処理の効果はみられなかった。さらに、シカによる実生の食害も減少しており、2年目以降も引き続き観察が必要であるものの、枝置きがミズナラの更新促進に有効であることが示唆された。 |
著者氏名 | ○原谷日菜1 ・ 吉田俊也2 |
著者所属 | 1北海道大学大学院環境科学院 ・ 2北海道大学北方生物圏フィールド科学センター |
キーワード | ミズナラ, 天然更新, 人工更新 |
Key word | Quercus crispula, natural regeneration, artificial regeneration |