第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PE-5 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 多摩地域に自生するクロモジのクローン苗育成の試行
Trial of clonal seedling cultivation of Lindera umbellata growing in the Tama region
所属 東京農工大学大学院
要旨本文 クロモジ(Lindera umbellata)は古くから様々な用途で利用されてきた。近年さらに精油などの需要が高まるなか、依然として材料の調達は山採りが多く、優良品種の育種や栽培もあまり進んでいない。本研究では、クロモジの優良個体をクローン苗で増殖する基礎情報を得るため、東京都檜原村の林内に自生するクロモジを材料として、挿し木(培地挿し・水挿し)、空中取り木、茎頂培養を行った。また、親木の光環境が挿し木の発根に与える影響を明らかにするため、各個体の成長および直上で撮影した全天空写真を用いて相対照度を求めた。挿し木の育成は、東京農工大学府中キャンパス内のビニールハウス(明条件)と室内(暗条件)、発根促進剤(α-ナフチルアセトアミド0.4%)の有無を組み合わせ、計4つの処理区を用意した。培地には鹿沼土を使用した。その結果、培地挿しの明条件・発根促進剤有の処理で最も高い発根率(46%)が得られた。この処理区の親木の条件と発根性を解析した結果、親木の相対照度が高いほど発根確率が高くなった。本発表では、さらに取り木や茎頂培養でのクロモジのクローン苗生産について議論する。
著者氏名 ○瀬戸裕里加1 ・ 戸田浩人2 ・ 崔東寿2 ・ 村瀬美美3
著者所属 1東京農工大学大学院農学府 ・ 2東京農工大学大学院農学研究院 ・ 3株式会社東京チェンソーズ
キーワード 有用樹, 挿し木, 組織培養, 生育環境
Key word useful plants, cuttage, tissue culture, growing environment