第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PE-53 |
発表題目 | 将来の気候を見据えたトドマツ苗の最適な産地を予測する Predicting suitable provenance of Sakhalin fir seedlings for planting under future climate conditions |
所属 | 森林総合研究所北海道支所 |
要旨本文 | トドマツは、北海道を代表する林業樹種の1つであり、その人工林の多くが主伐期を迎えている。主伐後の再造林において、将来の気候での種苗の最適配置を明らかにすることは、持続的生産を保つだけでなく、人工林における炭素吸収量の増加を図る上でも喫緊かつ重要な課題である。本研究は、北海道内9カ所に設定されたトドマツの産地試験地で得られたデータから、植栽10年後の植栽木のパフォーマンス(樹高と生残率を乗算して算出)を環境要因から説明する統計モデルを、多変量ランダムフォレストを用いて構築した。構築されたモデルを、2081〜2100年を対象とした2つの代表的濃度経路(RCP2.6と8.5)における5つの全球気候モデルの気候予測値に適用することで、将来気候下におけるトドマツの産地別種苗のパフォーマンスを予測した。予測されたパフォーマンスに基づき、将来気候下におけるトドマツ種苗の最適配置を地図化して明らかにした。その結果、将来気候下では、気候の変化に対する産地別種苗ごとの応答性の違いにより、最適配置パターンが現在と大きく異なる様式になると予測された。 |
著者氏名 | ○津山幾太郎1 ・ 石塚航2 ・ 後藤晋3 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 ・ 2北海道立総合研究機構 ・ 3東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無演習林 |
キーワード | 産地試験, 地域適応, 多変量ランダムフォレスト, 全球気候モデル, 代表的濃度経路 |
Key word | provenance trials, local adaptation, multivariate random forests, global climate model, representative concentration pathways |