第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PE-8 |
発表題目 | スギコンテナ苗の干害リスクを高める土壌水分の閾値 Soil moisture thresholds that increase drought risk for Cryptomeria japonica container seedlings. |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 干害リスクの広域評価には、土壌乾燥に伴う生理的応答から枯死に至る生理的閾値を明らかにし、その閾値に達する土壌乾燥条件を特定する必要がある。本研究では、干害による枯死リスクが高まる土壌乾燥閾値を明らかにするために、苗畑においてスギコンテナ苗を用いた降雨遮断植栽試験を行った。シュートの成長がほぼ終了した9月に、苗畑ハウス内土壌に埋設した大サイズポット内の乾燥土壌(土壌水ポテンシャル:-0.6MPa〜-3.3MPa)に、スギコンテナ苗(県姶良20号)21個体を植栽し、5日から38日間の乾燥処理を行った。各個体の土壌の水ポテンシャルをモニタリングし、早朝のシュートの水ポテンシャルとFv/Fmを測定した。乾燥処理後に再潅水を行い、約40日後に生理活性を再測し、枯死判定を行った。その結果、土壌水ポテンシャルが-1.7MPa以下に低下すると、シュートの水ポテンシャルやFv/Fmが低下し続け、再潅水後に枯死する個体がみられたが、それ以上の土壌水ポテンシャルでは両パラメータとも高い値を維持した。この結果は、干害発生リスク評価において、土壌が永久萎れ点まで乾燥するかが重要な要因になることを示唆している。 |
著者氏名 | ○飛田博順 ・ 齋藤隆実 ・ 香山雅純 ・ 原山尚徳 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所植物生態研究領域 |
キーワード | 降雨遮断, 土壌水ポテンシャル, シュートの水ポテンシャル, Fv/Fm, 再潅水 |
Key word | Rainfall interception, Soil water potential, Shoot water potential, Fv/Fm, Rewatering |