第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PF-27
発表題目 クヌギ精英樹実生採種園における第4世代選抜までの改良効果の推移
Trends in predicted genetic gains up to the 4th-generation selection in the seedling seed orchards of Kunugi plus trees
所属 森林総合研究所林木育種センター
要旨本文  クローン増殖が困難なクヌギを対象に、実生採種園の造成と家系内選抜を繰り返したことによる改良効果の推移を検討した。1994年から2020年にかけて、優良個体(第n世代)からのオープン種子の採取、Fn実生採種園の造成、家系内選抜と優良個体(第n+1世代)を残した間伐、優良個体(第n+1世代)からのオープン種子の採取を繰り返した。しいたけ原木精英樹として選抜された優良木を第1世代とし、F1、F2、F3実生採種園を経て第4世代優良個体の選抜まで行った。F1、F2実生採種園の樹高成長は有意な家系間差が認められたが、F3実生採種園では有意ではなかった。F1からF3にかけて、家系の遺伝率は0.321、0.122、0と低下したが、選抜差の割合(選抜差/平均値)は0.164、0.179、0.163と同程度であった。遺伝率が低下したことにより、第2世代から第4世代選抜における樹高成長の推定改良効果は5.3%、2.2%、0%となった。改良効果の低下を検証するため、今後は民間企業と連携して、F4実生採種園の造成と家系内選抜による優良個体(第5世代)の選抜を行う予定である。
著者氏名 ○山田浩雄1 ・ 山口秀太郎1 ・ 河合貴之1 ・ 磯田圭哉2 ・ 久保田正裕3
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター関西育種場 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場
キーワード クヌギ, 実生採種園, 家系内選抜, 推定改良効果
Key word Quercus acutissima, seedling seed orchard, within-family selection, predicted genetic gains