第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PF-29
発表題目 エゾマツ交配園から採取した種子-種子重と充実率に及ぼす要因について-
Seeds produced from a crossing orchard of Picea jezoensis -Factors affecting weight and storage efficiency-
所属 森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
要旨本文 エゾマツは北海道において針葉樹林の主要樹種であり、精英樹も148個体選抜されている。しかしながら、種子生産に関連するクローン特性はわかっていない。演者は、昨年のこの大会で精英樹60クローンを利用して雌花から成熟した球果を採取し、その大きさ(乾燥重量)の状況について2019年~2023年の5年間調査し年次変動等を解析し発表した。今回は、これら球果から採種した種子の100粒重及び充実率(精選種子数/総種子数、2023年のみ)を調べ、これらの値に及ぼす要因を解析した。その結果、全体として個体あたりの100粒重は有意な年次変動を示すとともに各年次において個体間で3倍程度の差がみられる場合もあり、すべての年次において個体ごとの球果重と正の相関を示す傾向がみられた。また、クローン間でも100粒重は各年次において3倍程度の差がみられること及び年次相関が高いことからクローン特性が強い形質であると考えられた。一方、個体ごとの充実率は球果重及び100粒重とは相関がなく、他の要因が充実率に影響していると考えられた。
著者氏名 ○加藤一隆
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
キーワード エゾマツ, 交配園, 種子
Key word Picea ejoensis, crossing orchard, seed