第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PF-34
発表題目 IoT製品による挿し木の飽差管理システムの構築
Building a saturation management system for cuttings using IoT products
所属 群馬県林業試験場
要旨本文  カラマツは群馬県内においてスギに次ぐ造林樹種であるが、結実の豊凶性があるため苗木の安定的な供給が困難である。先行研究からカラマツ類の挿し木は、挿し穂の萎れを防ぐために飽差管理が重要であることが指摘されているが、市販の飽差管理装置は高価である。そこで、安価に入手できるSwitch Bot製品(以下、SB)を活用した飽差管理システムの構築を試みた。 飽差管理装置として、散水ポンプに連結した電磁弁にSBプラグを接続することで、ミスト潅水を制御した。飽差管理プログラムは、温室内の温湿度を SB温湿度計で測定し、測定結果から飽差を計算、飽差が9.2g/m3以下で10秒間ミスト潅水、測定した気温、湿度、飽差、時間をエクセルに記録をさせた。このプログラムをWindowsタスクスケジューラで毎日8時から17時まで1分間隔に実行させた。 上記の方法により飽差管理システムを安価に構築できた。しかし、北海道の先行事例を基に挿し木を行ったが、発根率は高くなかった。原因として気候、日射管理の違いが推定された。今後は、飽差管理に加え、本県の気候に合った挿し付け時期、用土、挿し床の環境条件等について検討する必要がある。
著者氏名 ○北野皓大 ・ 飯田玲奈
著者所属 群馬県林業試験場
キーワード 飽差, IoT, API, 潅水, カラマツ挿し木
Key word saturation, Internet of Things, Application Programming Interface, irrigation, Japanese larch cuttings