第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PF-9 |
発表題目 | ミズナラ-コナラ交雑帯における標高クライン移動を駆動する進化要因の検証 Evolutionary driver of the elevational cline shifts in the Quercus mongolica var. crispula and Q. serrata hybrid zone |
所属 | 京都大学 |
要旨本文 | 気候温暖化は森林構成種の生存確率や分布に大きな影響を与える可能性があるが、その進化的メカニズムの多くは未解明のままである。本研究では、このメカニズムを解明する一環として、標高傾度に沿って遺伝的クラインを形成するミズナラ(Quercus mongolica var. crispula)とコナラ(Q. serrata)の交雑帯を対象に、時系列情報を取り入れたクライン移動の解析を試みた。解析には、サンプルの樹齢を反映する指標として胸高直径(DBH)を用い、全ゲノム多型情報とDBHを組み合わせたモデリングを実施した。さらに、sliding-window解析を用いて遺伝子領域ごとのクライン移動量を推定し、これが自然選択に起因するかを考察した。その結果、寒冷気候に適応的と考えられるミズナラが低標高へ進出するようなクライン移動が推定され、温暖化による一般的な予想に反する結果が得られた。本発表では、このクライン移動に関与する選択的および非選択的要因について議論を行う。 |
著者氏名 | ○伊藤僚祐 ・ 紺頼楓 ・ 大村栗太 ・ 砂山星也 ・ 小野田雄介 ・ 井鷺裕司 |
著者所属 | 京都大学大学院農学研究科 |
キーワード | コナラ属, 交雑帯, 全ゲノム |
Key word | Quercus, Hybrid zone, Whole genome sequencing |