第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

生理部門[Tree Physiology]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PG-11 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 ブナ科常緑樹における萌芽と潜伏芽の関係
The relationship between resprouting and latent buds in evergreen Fagaceae trees
所属 新潟大学
要旨本文 ブナ科広葉樹の萌芽能力を定量的に調べるため、X線CT画像を用いて潜伏芽が樹木内部に残す痕跡「bud trace」を追跡することにより萌芽能力の時系列での消長を計測する研究を複数種で行ってきた。本研究ではブナ科常緑樹であるシラカシとスダジイを対象に、地際から2mの高さで伐採した後の潜伏芽の動態観察とCT画像による解析を組み合わせた調査を行い、過去の研究で調査されたブナ科落葉樹のブナ、コナラ、ミズナラ、クリとの比較を行った。スダジイの樹皮表面に見られる潜伏芽数はコナラ、ミズナラと比べて同程度であったが、伐採後の萌芽枝数の数はスダジイのほうが多く、CT画像の解析でもbud trace数は、コナラ・ミズナラが100本前後なのに対し、スダジイはその2倍以上の数が確認された。萌芽枝の発生位置についてはシラカシは伐採高付近に多く、スダジイは地際付近に多く、見られた。また、樹齢5-10年でbud trace数がピークから減少する落葉樹とは対照的にスダジイは1本のbud traceから複数のbud traceが分岐し、樹齢を重ねても消失せずに増加していた。
著者氏名 ○酒井省吾1 ・ 本間航介2
著者所属 1新潟大学農学部 ・ 2新潟大学農学部附属フィールド科学教育研究センター佐渡ステーション
キーワード 萌芽, 潜伏芽, ブナ科, 常緑樹
Key word resprouting, latent buds, Fagaceae, Evergreen trees