第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
生理部門[Tree Physiology]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PG-14 |
発表題目 | イヌマキにおけるしおれ点と電解質漏出率の関係 Relationship between leaf turgor loss point and electrolyte leakage in Podocarpus macrophyllus |
所属 | 千葉県農林総合研究センター |
要旨本文 | 輸出用イヌマキは、船便で数週間かけて輸送されため、葉の褐変や落葉等による品質低下が問題となっている。前年度の試験で葉の褐変は一年葉から始まることを明らかにしたが、その原因については不明である。そこで、当年葉と一年葉を対象に、P-V曲線によりしおれ点を調べるとともに、個体への潅水を断ち乾燥させながら、水ポテンシャル(Ψw)、電解質漏出率、相対含水率を測定した。結果、しおれ点は当年葉で-2.16±0.07MPa、一年葉で-1.96±0.05MPaであり、一年葉で有意に高かった。また、当年葉、一年葉ともに電解質漏出率はΨwがしおれ点を下回る乾燥強度で増加し始めた。個葉のΨwおよび相対含水率は乾燥初期では葉齢間で同じ値を示したが、しおれ点を下回る強度の乾燥下では一年葉がより低い値を示した。葉の褐変が一年葉で先に見られ始めたのは、葉齢を問わず葉のしおれ点を起点として細胞の活性が低下し始めることに加え、乾燥がさらに進むと一年葉でより葉の脱水が進行することが関係していると考えられる。 |
著者氏名 | ○髙橋玄1 ・ 小笠真由美2 ・ 三木直子3 |
著者所属 | 1千葉県農林総合研究センター花植木研究室 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 3岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域 |
キーワード | P-V解析, 葉齢, 水ストレス |
Key word | P-V analysis, leaf age, water stress |