第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
生理部門[Tree Physiology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PG-20 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 冷温帯落葉広葉樹の秋季における葉の窒素再吸収と樹種特性 Autumn leaf nitrogen resorption of 92 deciduous broad-leaved trees in the cool-temperate forests in northern Japan |
所属 | 岩手大学 |
要旨本文 | 冷温帯の落葉広葉樹は、秋の落葉前に葉から窒素を再吸収することが知られている。樹種によって光合成特性など葉の性質が異なるため、その違いが窒素再吸収に反映すると考えられるが、まだ十分に理解されていない。本研究は、葉の樹種特性と秋の落葉時における窒素再吸収の関連を明らかにすることを目的とし、岩手大学演習林および附属植物園で20目38科60属92種の落葉広葉樹を対象に調査を行った。樹種特性として、LMA(葉面積比)や遷移系列、開葉型、秋の葉の変色に注目した。窒素の再吸収量、再吸収率、残存量、残存率を目的変数、樹種特性を固定効果、系統をランダム効果とする一般化線形混合モデル分析を行った。その結果、たとえば落葉広葉樹は樹種特性によらず窒素を一様に再吸収している可能性が示唆された。窒素再吸収率は秋の変色と関連し、特に白くなる葉で高かった。また、一斉開葉型の樹種で再吸収率が低いことが示された。窒素残存量に関しては樹種特性の影響が小さく、残存率は秋の変色と関連があることが示唆され,特に黄色で残存率が低くなった。クロロフィルに関しても、吸収量、吸収率、残存量、残存率を目的変数とした分析を行った。 |
著者氏名 | ○坂本侑善 ・ 真坂一彦 |
著者所属 | 岩手大学農学部 |
キーワード | 窒素再吸収, 冷温帯落葉広葉樹, 紅葉, クロロフィル, 窒素 |
Key word | nitrogen resorption, cool-temperate deciduous broad-leaved trees, autumn leaves, chlorophyll, nitrogen |