第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

生理部門[Tree Physiology]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PG-9 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 乾燥ストレスの履歴がヒノキの花成応答に及ぼす影響
Effects of drought stress history on flowering in Chamaecyparis obtusa
所属 岐阜大学
要旨本文 戦後の拡大造林から約60年が経過し、日本の主要な造林樹種であるスギやヒノキは伐採期を迎えている。しかし、再造林用の苗木が不足しており、苗木生産のための効果的な着花促進技術が必要とされている。我々はヒノキの乾燥ストレスと花成の関係に着目し研究を進めてきた。その結果、ヒノキの花成誘導を可能とする乾燥ストレスの条件(程度と期間)やこの誘導に関連する遺伝子を明らかにした。しかし、ヒノキの乾燥ストレス誘導花成には不明な点も多く、例えば、加齢に伴う経年変化がストレス誘導花成に影響を及ぼす可能性がある。また、乾燥ストレスによる花成誘導には苗木のサイズやストレスの履歴が影響を及ぼす可能性も示唆されている。そのため、ヒノキの花成に対する乾燥ストレスの効果については、長期的に調べていく必要がある。本研究では、ヒノキの苗木を対象に、乾燥ストレスに対するヒノキの花成応答の経年変化を明らかにするとともに、乾燥ストレスの履歴が花成に及ぼす影響についても考察する予定である。
著者氏名 ○西脇那月1 ・ 兼松史奈1 ・ 福田拓実2 ・ 山田晋也2 ・ 片畑伸一郎1
著者所属 1岐阜大学応用生物科学部 ・ 2静岡県農林技術研究所森林・林業研究センター
キーワード 遺伝子発現, 花芽形成, 種子生産
Key word gene expression, flower bud formation, seed production