第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PH-13 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 標高勾配に沿った環境変化に対するオオカメノキの葉・花形質変異 Leaf and floral variation in Viburnum furcatum in response to environmental changes along an elevational gradient |
所属 | 名古屋大学大学院 |
要旨本文 | 植物は遺伝的変異と表現型可塑性によって生育環境に適応した形質変異が生じる。ガマズミ科のオオカメノキは標高50~2600 mという広い標高範囲に生育している。そこで本研究では、標高勾配に伴う環境変化に対するオオカメノキの葉・花形質および遺伝的変異を明らかにすることを目的とした。富山県立山の常願寺川-称名川流域の標高が異なる5サイト(580~2030 m)を調査地とした。5サイトで葉形質(葉面積、比葉面積、葉乾物含有量、炭素・窒素含有量、SPAD)と4サイトで花形質(花数、花面積、乾重)を測定した。またDNAを抽出し、MIG-seq法によりSNPの遺伝子型を決定し、遺伝的変異を解析した。さらに光環境と土壌養分を測定し、葉・花形質変異に対する環境要因の影響を解析した。全ての葉形質といくつかの花形質においてサイト間での差異と標高勾配に沿った変異が見られた。葉形質変異には標高と光環境が、花形質変異には標高と土壌養分が影響していた。一方、遺伝的変異の程度はサイト間で同様であり、サイト間の遺伝的分化もほとんど見られなかった。本研究では、以上の結果からオオカメノキの葉・花形質変異の要因を議論する。 |
著者氏名 | ○渡邊和人1 ・ 石川直子2 ・ 陶山佳久2 ・ 中島春樹3 ・ 戸丸信弘1 |
著者所属 | 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2東北大学大学院農学研究科 ・ 3富山県農林水産総合技術センター森林研究所 |
キーワード | 適応, 光合成特性, 表現型可塑性, 遺伝的変異, MIG-seq |
Key word | adaptation, photosynthetic activity, phenotypic plasticity, genetic variation, MIG-seq |