第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PH-15 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 京都府久美浜砂丘において発生した林野火災跡地の植生回復状況の把握 Assessing primary vegetation recovery on forest fire site in Kumihama dune, Kyoto Prefecture |
所属 | 京都府立大学 |
要旨本文 | 本研究では、2023年に久美浜砂丘で発生した林野火災の跡地における約1年後の植生回復状況を、リモートセンシングと現地植生調査により把握した。まず、衛星画像を用いて火災の焼損を示すdNBRを算出し火災の被害状況を把握した。これに加えUAV-LiDAR測量データにより植生の高さを求め、焼損が大きかった地域を抽出した。抽出した範囲内において植生調査を行った結果、火災前に対象地に生育していたハイネズが失われ、ハマゴウやチガヤが多く出現していることが分かった。また、TWINSPAN(Two-Way Indicator Analysis)による群落区分や多様度指数の算出、さらにdNBRなどの衛星画像に基づく指標やLiDARから得られた地形情報を用いてCCA(Canonical Correspondence Analysis)による群落の序列化を行った結果、コマツヨイグサやアレチノギクなどの外来草本の侵入が多く確認され、その分布傾向は汀線からの距離に応じたものと考えられた。さらに群落ごとの多様度指数を比較すると、ハマゴウやチガヤの群落では小さく、コマツヨイグサやアレチノギクの群落では大きいといった結果が得られ、火災後の二次遷移に伴う種組成の変化や優占種の生態的特性が反映されたものと考えられた。 |
著者氏名 | ○細川知暉1 ・ 中田康隆2 ・ 長島啓子2 |
著者所属 | 1京都府立大学生命環境学部 ・ 2京都府立大学大学院生命環境科学研究科 |
キーワード | 海浜植物, 衛星画像, 群集解析, 海岸林, 絶滅危惧種 |
Key word | coastal dune vegetation, satellite images, community analysis, coastal forest, endangered species |