第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PH-16 |
発表題目 | ナラ枯れ被害が下層木の生育環境に及ぼす影響 Effects of Japanese Oak Wilt on the growth environment of understory trees. |
所属 | 東京農工大学 |
要旨本文 | カシノナガキクイムシが媒介しブナ科樹木を集団枯損させるナラ枯れの被害は、1980年以前では特定の地域で断続的に発生していたが1980年以降拡大傾向が見られ始め、それ以降急速に被害が拡大している。集団枯損後に下層木や更新にどのような影響があるか知見の蓄積が必要である。本研究では2022年からナラ枯れの被害が確認され始めた神奈川県相模原市相模湖町の貝沢のコナラ・クヌギが優占する二次林において、下層木としてクロモジ、アブラチャンを対象に、ナラ枯れ被害がそれらの生育環境および根に共生するアーバスキュラー菌根菌(AM)の感染形態に及ぼす影響を調査した。調査区はナラ枯れ被害の度合いとそれに伴う樹冠開空度に基づいて、7か所設定した。各区画において、下層木それぞれのAM感染率、AMの形成する構造の形成率、陰葉・陽葉のSPAD値、周辺の地温(深さ10cm)、土壌pH、C/N、全リン濃度、有効態リン濃度、を測定した。クロモジにおいては、ナラ枯れによる樹冠開空度の増加はAMの感染形態に変化をもたらさなかった。発表ではAMの樹枝状体、嚢状体などの形成率やアブラチャンのAM感染率を含め、樹冠開空度や土壌化学性などとの関係について議論する。 |
著者氏名 | ○前土井秀典1 ・ 戸田浩人2 ・ 崔東壽2 |
著者所属 | 1東京農工大学大学院農学府 ・ 2東京農工大学大学院農学研究院 |
キーワード | 菌根菌, 樹冠開空度, クロモジ |
Key word | mycorrhizal fungi, canopy openness, Lindera umbellata |