第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PH-17 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 北海道におけるササ一斉開花枯死の実態把握——地上と宇宙の視点から—— Assessment of Extensive and Synchronous Flowering and Die-Off of Sasa |
所属 | 筑波大学 |
要旨本文 | ササは日本の林床を代表する植物の1つであり, 森林生態系に大きな影響を与えている. ササは, 120年とされる寿命の最後に開花し, その後枯死することが知られている. この開花枯死現象は広範囲で同調して起こることが多く, 森林生態系に大きな変化をもたらしうる. 2023年, ササの開花・枯死が北海道の各地で確認された. しかしながら, この開花枯死の実態は十分に把握されていない. そこで本研究では, 北海道全道を踏査し, 詳細な現地調査を実施することで (総調査距離: 約8000 km), 開花枯死したササの種類やその空間分布を明らかにした. 加えて, 人工衛星リモートセンシングデータを解析することで, ササ原と落葉樹林において, ササが開花枯死した領域の抽出を試みた. その結果, 2023年に北海道において開花枯死したササは, クマイザサに代表されるチマキザサ節, オクヤマザサに代表されるチシマザサ–チマキザサ複合体, イヌトクガワザサに代表されるアマギザサ節のいずれかに属することが判明した. また, 開花枯死は, 主に後志地方・胆振地方・宗谷地方 (礼文島・利尻島を含む)・留萌地方 (焼尻島を含む)・上川地方北部・網走地方北部で起こっていることが示された. |
著者氏名 | ○笹川大河1 ・ 奈佐原顕郎2 |
著者所属 | 1筑波大学理工情報生命学術院 ・ 2筑波大学生命環境系 |
キーワード | ササ, 現地調査, 人工衛星リモートセンシング, 広域同調開花枯死, 北海道 |
Key word | Sasa, Field observations, Satellite remote sensing, Extensive and synchronous flowering and die-off, Hokkaido |