第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PH-20 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 植栽図との比較からみる人工島緑化地における個体群構造の変化 Changes in population structure of vegetation areas on artificial islands inferred from initial planting maps |
所属 | 神戸大学大学院 |
要旨本文 | 都市域の人工島では,環境問題への対策等を目的として緑化地が整備されている.近年,都市域の生態系に注目が集まる中,造成時の植栽図と現状を比較し,樹種ごとの個体群構造の変化を明らかにすることで,人工島緑化地を生態学的に評価した. 本研究では,神戸市内の人工島の中心部と海岸部に造成された緑化地において調査を行った.中心部の緑化地では,常緑高木全体の個体数の減少率が小さかったのに対し,落葉樹・中低木種の減少率は大きかった.その中でも,トウネズミモチは個体数を大きく増加させ,落葉樹種であっても外来種は個体数の減少率が小さかった.海岸部の緑化地では,常緑高木種の減少率も大きかった一方,クロマツの減少率は小さかった.その中でも,海岸や島嶼部に自生するウバメガシやオオシマザクラは減少率が小さかった. 神戸市内の人工島緑化地では海岸部と中心部で,樹種によって異なる個体群動態がみられることから,潮害の影響を考慮した樹種を選択が必要であると考えられる.また,造成時に外来種が植栽された中心部では,外来種の占める割合が今後も増加することが示唆され,海岸部を含む周辺緑化地への種子供給源となることが懸念される. |
著者氏名 | ○奥山颯大 ・ 石井弘明 |
著者所属 | 神戸大学大学院農学研究科 |
キーワード | 緑地, 植栽図, 孤立林, 外来種, 実生更新 |
Key word | green space, planting maps, isolated forest, exotic species, regeneration by seedling |