第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PH-22 |
発表題目 | 浅間山東部のカラマツ天然林における15年間の林部構造の推移 Fifteen-years change of stand structure of Larix kaempferi natural stand located in eastern area of Mt. Asama. |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 森林等の生態系の現状や変化を把握するためには長期のモニタリング調査が有効である。浅間山の火山活動の影響を受けた地域に成立しているカラマツ天然林(浅間山生物群集保護林指定地域)にモニタリング試験地を設定し、15年間にわたり5年ごとに生存状況と成長を調査した。林冠を構成する樹種は主にカラマツであり、亜高木層以下を構成する樹種は主に落葉広葉樹であった。解析には、カラマツとそれ以外の樹種(以降、「広葉樹等」と称する)に分けて行った。胸高直径階分布を作成した結果、カラマツは一山型の分布を示し、広葉樹等はL字型の分布を示した。調査期間内にカラマツの新規加入個体は無く、小径木では枯損が進行していたため出現本数は漸減傾向であった。一方で胸高断面積合計(m2/ha)の値は26.1から29.0へ緩やかに増加していた。広葉樹等では、カラマツと同様に小径木の枯損が継続して認められ、15年目ではニホンジカによる剥皮被害の影響も加わって死亡率の上昇と新規加入率の低下が認められた。以上の結果から、林冠を構成するカラマツの上層木の成熟が進む一方で、カラマツ、広葉樹ともに小径木は光環境の変化や獣害により減少傾向にあると考えられた。 |
著者氏名 | ○玉城聡1 ・ 遠藤圭太1 ・ 大串叔弘1 ・ 倉本哲嗣1 ・ 木村恵2 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター ・ 2秋田県立大学生物資源科学部 |
キーワード | モニタリング試験地, 林分構造の推移, カラマツ |
Key word | monitering site, change of stand structure, Larix kaempferi |