第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PH-32 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 地震由来の崩壊斜面における初期の植物群落の成立に影響する環境要因の把握
Understanding Environmental Factors Affecting Primary Establishment of Plant Communities on landslide scars
所属 京都府立大学
要旨本文 本研究の目的は、2018年に発生した北海道胆振東部地震による崩壊斜面において、初期の植物群落の成立に影響する立地環境の把握を行うことである。現地の植物群落を把握するために植生調査を実施し、さらに立地環境を把握するためにUAV 調査から地形等の空間情報を取得した。TWINSPAN(Two-Way Indicator Species Analysis)により分類された群落と、ランダムフォレストによって算出された重要度から選択した立地環境因子を用いてCCA(Canonical Correlation Analysis)による序列化を行った。また、立地環境因子間の多重共線性を考慮した上で、GLMM解析を行い、より詳細な傾向を把握した。その結果、崩壊斜面における初期の植物群落には、周辺母樹タイプや地域区分に加え、日射量や傾斜角、母樹からの距離などの立地環境因子が影響を与えていることがわかった。また、崩壊斜面のような攪乱跡地では風散布型の種が定着しやすく、残存植生が初期の植物群落の種組成に影響を与えていることから周辺母樹タイプが重要であること、本研究対象地の特徴としてテフラ層の分布の違いから残存土厚が異なることにより、地域による立地環境の違いが群落の成立に影響していることが示唆された。
著者氏名 ○中村純大1 ・ 中田康隆2 ・ 速水将人3
著者所属 1京都府立大学生命環境学部 ・ 2京都府立大学 ・ 3北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
キーワード 群集解析, RTK-UAV, DSM, 表層変化, 生物学的遺産
Key word Community Analysis, RTK-UAV, Digital Surface Model, Surface changes, Biological legacy