第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PI-11 |
発表題目 | 森林土壌の飽水時から風乾状態までの 保水性曲線の測定 Measurement of water retention curves of forest soils from saturated to air-dried conditions |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 極端気候が樹木成長に及ぼす影響の評価を高度化するためには、樹木が利用できる水の限界とされる永久しおれ点(水分ポテンシャル=-1500kPa)までの土壌の保水性情報が必要である。しかし日本の森林土壌では-150kPaまでの測定が一般的で、完全な保水性情報として整備されていない。そこで、飽水時から風乾状態までの完全な保水性情報を整備するため、-150kPaまでの保水性測定を行って保管していた土壌試料を用いて、鏡面冷却露点計(WP4T)により-200kPaから風乾状態(約-90000kPa)までの保水性を追加で測定して両者をつなげ、土壌タイプ毎の保水特性を検討した。その結果、火山灰の影響が強い褐色森林土や黒色土、粘土質な赤黄色土では、-150kPaから-1500kPaの含水率変化が大きく、火山灰の影響が弱い褐色森林土や、砂質な赤黄色土や未熟土では、同ポテンシャル範囲の含水率変化が小さい特徴が認められた。また、同ポテンシャル範囲の含水率変化が大きい土壌タイプでは、その傾向はB、C層で顕著で、A層では弱かった。今後は得られた完全な保水性情報に最適な保水性モデルのあてはめを行い、主要な土壌タイプ毎の保水性モデルパラメータを明らかにしていきたい。 |
著者氏名 | ○釣田竜也 ・ 阪田匡司 ・ 小林政広 ・ 関口覧人 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | 森林土壌, 保水曲線, 飽水時から風乾状態まで |
Key word | forest soils, water retention curves, from saturated to air-dried conditions |