第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PI-13 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 里山のスギ林、広葉樹林、モウソウチク林での土壌呼吸量とその成分の違い Difference in soil respiration and its components between cedar, deciduous, and moso-bamboo forests |
所属 | 九州大学 |
要旨本文 | 近年、西日本の里山では、管理放棄されたモウソウチク林が急速に拡大し、近隣の森林に侵入している。モウソウチクは高度に発達した地下茎システムを持つため、森林からモウソウチク林への変化は、系の炭素吸収機能、特に地下部から放出される二酸化炭素量(土壌呼吸量、Rs)に重要な影響を及ぼすと考えられる。そこで本研究では、放棄竹林と人工林・天然生林の土壌呼吸の違いを明らかにするために、九州大学福岡演習林のスギ林・広葉樹二次林・モウソウチク林においてRsの計測を行い、土壌コア法を用いてRsの構成要素である独立栄養呼吸(Ra)と従属栄養呼吸(Rh)の分離評価をした。計測は、2024年4月~12月にかけて7回行った。その結果、Rsの平均値はモウソウチク林>広葉樹林>スギ林、Raの平均値はモウソウチク林≒広葉樹林>スギ林、Rhの平均値はモウソウチク林>広葉樹林≒スギ林の順で高くなった。Raにおける粗根と細根(直径2 mmを閾値として判別)の寄与率はモウソウチク林と広葉樹林では細根の寄与が大きく、スギ林では粗根の寄与が大きかった。今後、森林タイプ毎のRaとRhの違いを生む原因について、土壌や根の炭素・窒素濃度、環境応答特性に着目して考察する。 |
著者氏名 | ○長井孝祐1 ・ HanSiho2 ・ 阿部隼人3 ・ 久米朋宜2 |
著者所属 | 1九州大学農学部 ・ 2九州大学大学院農学研究院 ・ 3九州大学大学院生物資源環境科学府 |
キーワード | 土壌呼吸, 根呼吸, 里山, モウソウチク林 |
Key word | soil respiration, root respiration, satoyama, moso-bamboo forests |