第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2025年3月22日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(ロビー) |
講演番号 | PI-16 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 葉と細根のリター混合が分解過程で溶脱する水溶性成分の動態に与える影響 Mixing effect of leaf and fine-root litter on the leachate during decomposition process |
所属 | 名古屋大学 |
要旨本文 | 陸域生態系における植物リターの分解プロセスでは、水溶性成分と分解残差が生成される。これらは土壌有機物としての残存や植物体への吸収などを介し、炭素や窒素、栄養塩の生物地球化学的循環に大きな役割を果たす。森林生態系では、しばしば落葉リター層に細根が侵入し、スギ林では特に土壌酸性度が高い場合、侵入する量が多い。また、気候変動の進行による、葉・細根枯死のフェノロジー変化が懸念されている。これまで我々は「樹種の混合効果(MIX効果、non-additive effects)がリター分解プロセスに与える影響の解明」に取り組んできたが、「葉リターと細根リターが同所的に分解されるMIX効果(organ-mixとしてO-MIX)」や「古いリターに新しいリターが混入する際のMIX効果(time-mixとしてT-MIX)」は未解明のままである。そこで本研究は、O-MIX効果およびT-MIX効果がリター分解プロセスに与える影響を評価し、将来的な環境変化による物質動態変化の予測に貢献することを目的として、スギの葉と細根の室内分解培養実験を48週間実施した。その結果、2つのMIX効果はともにリターの分解速度と水溶性成分の溶脱を抑制するが、その要因はそれぞれ異なることが示唆された。 |
著者氏名 | ○二村杏太朗1 ・ 眞家永光2 ・ 林亮太1 ・ 平野恭弘3 ・ 谷川東子1 |
著者所属 | 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2北里大学獣医学部生物環境科学科 ・ 3名古屋大学大学院環境学研究科 |
キーワード | 溶存有機態炭素, 硝酸, カルシウム, 重量残存率 |
Key word | Dissolved organic carbon, nitrate, calcium, Remaining mass |