第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PI-2
発表題目 ササの地上部・地下部器官から抽出した植物ケイ酸体の粒径分布の特徴
Particle size distribution of phytoliths extracted from above- and below-ground organs of dwarf bamboo
所属 国立研究開発法人森林研究・整備機構
要旨本文 ケイ酸集積植物が生成する植物ケイ酸体は、様々な粒径をもつ生体鉱物であり、植物の枯死・分解を経て土壌に供給されると、土壌粒子の一部として機能すると考えられる。その評価のためには、植物ケイ酸体を土壌粒径区分に従って分画・定量することが重要である。本研究では、ササ地でどのような粒径をもつ植物ケイ酸体が供給されるかを把握するため、ササの地上部・地下部器官に含まれる植物ケイ酸体の粒径分布を明らかにすることを目的とした。札幌市内で採取したササ(チシマザサ節)の葉、稈、地下茎(枯死直前の成熟部位)、細根(生根)を洗浄・乾燥後、硝酸で湿式灰化し、ろ過残渣を植物ケイ酸体として単離した。その粒子を超音波処理により分散させ、沈底法および篩捌により粘土(2 µm未満)、細シルト(2~20 µm)、粗シルト(20~50 µm)、砂(50 µm~2 mm)(USDA法)に分画した。その結果、植物ケイ酸体の粒径分布(重量割合)は、葉では、粘土画分が45%と最も高く、次いで細シルト35%、粗シルト20%、砂0.6%であった。一方、稈、地下茎、細根では、細シルトが56~66%と最も高く、粘土は30~37%、粗シルト、砂はいずれも5%未満であることが明らかとなった。
著者氏名 ○梅村光俊1 ・ 岡本透2 ・ 鳥居厚志2
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所
キーワード プラント・オパール, 生体鉱物, 土壌粒径区分
Key word plant opal, biogenic minerals, soil separates