第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
開始時刻 | ポスター発表 |
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講演番号 | PI-25 |
発表題目 | 決定木と深層学習を用いた森林小集水域からの硫黄流出予測 Modeling sulfur leaching from small forested catchment using dicision tree and deep learning |
所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
要旨本文 | 過去に大気から森林生態系内に沈着した硫黄の一部が土壌に蓄積され、これが現在の硫黄流出に寄与する可能性がある。本研究は、系内の遅延効果を考慮した機械学習モデルを用い、過去の硫黄沈着・気象のトレンドから現在の硫黄流出トレンドを予測できるか試みた。渓流の流量・水質の長期観測が実施されている新潟県新発田市および岐阜県山県市の森林小集水域を対象とし、大気化学輸送モデル(CMAQ)とメッシュ農業気象による2000-2020年の日別の湿性・乾性硫黄沈着と気象値を説明変数、同期間の流量・SO42-濃度およびS流出の観測値を目的変数とした機械学習モデルを構築した。説明変数に複数のラグ(例:1, 3, 5日前)を含めた決定木モデル(ランダムフォレスト、勾配ブースティング)と、様々な期間の過去トレンド(例:10, 30, 300日間)を考慮した長短期記憶モデル(LSTM/深層学習の一種)による予測を実施し、前半50%を学習期間として各モデル・パラメータの精度を評価した。その結果、両集水域においてLSTMの予測精度が決定木よりやや高く、流出ピークをよく再現できていた。一方、系内への蓄積が関与する長期トレンド予測の有効性についてはさらに検討が必要であった。 |
著者氏名 | ○山下尚之1 ・ 佐瀬裕之2 ・ 諸橋将雪i2 ・ 四柳宏基2 ・ 茶谷聡3 ・ 嶋寺光4 ・ 黒川純一2 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域 ・ 2アジア大気汚染研究センター ・ 3国立環境研究所地域環境保全領域 ・ 4大阪大学大学院工学研究科 |
キーワード | 森林小集水域, 渓流水質, 大気沈着, 機械学習, 深層学習 |
Key word | forested small catchment, stream water chemistry, atmospheric deposition, machine learning, deep learning |