第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PI-28
発表題目 土壌中交換性塩基類の機械学習による広域推定
Digital soil mapping for exchangeable cations in Japanese forest soil
所属 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
要旨本文 森林の持つ様々な機能やサービスを広域的に評価するために土壌の理化学性は基盤情報として重要である。本研究では既存の土壌調査データを用いて地形解析等の広域情報から機械学習により土壌中交換性塩基濃度の広域推定を試みた。全国の森林域から採取された約800地点における深さ1mまでの層位別データを用いて任意の深さにおける交換性カリウム濃度の推定モデルを10交差検証したランダムフォレストにより構築した。推定精度は10交差検証によるR2値で平均0.16±0.08、テストサンプルに対して0.07となった。説明変数の重要度から土壌深度による効果が大きいことに加えて過去104~105年の降下火山灰量、過去103~104年の降下火山灰量、年降水量および標高が交換性カリウム濃度の決定に大きく関与しており、SHAP値による解釈では、降下火山灰量が少ない、または年降水量が少ない、標高が低いほど交換性カリウム濃度が高くなることが示唆された。このモデルを用いて日本の森林域における土壌の交換性カリウム濃度マップを10mメッシュの解像度で作成した。
著者氏名 ○今矢明宏 ・ 山下尚之 ・ 橋本昌司 ・ 石塚成宏
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
キーワード 交換性塩基, 機械学習, 森林土壌
Key word exchangeable cation, machine learning, forest soil