第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PJ-18
発表題目 間伐前後における森林土壌の透水・保水性の変化
Changes in water permeability and water retention capacity of forest soil before and after thinning
所属 岩手大学
要旨本文 森林は土壌生成作用を通じて土壌の透水性と保水性を改善し、土砂災害の防止や流出量の平準化をもたらす効果があると考えられている。しかし、森林管理が土壌の透水性・保水性に及ぼす影響については知見が限られている。そこで、本研究では熊本県阿蘇市の2林分(スギ・ヒノキ混交林およびスギ林)および岩手県滝沢市の1林分(スギ林)において間伐の前後での土壌の透水性・保水性を調査した。間伐直後の飽和透水係数は間伐前と比べて阿蘇市の2林分では増加し、滝沢市の林分では減少した。阿蘇市の2林分では定性間伐が行われ、伐木の曳き出しによって林内の土壌の攪乱がみられたのに対し、滝沢市の林分では列状間伐が行われ、林内に侵入した車輛による土壌の踏み固めがみられた。両者の間の透水性の変化の違いは、これら間伐作業の内容の違いによる影響を強く受けていることが考えられた。このほか、大会では土壌の保水性の分析結果も加えた内容について発表する予定である。
著者氏名 ○松本一穂1 ・ 渡部優2 ・ 髙田乃倫予1 ・ 高野涼3 ・ 伊藤幸男1 ・ 國崎貴嗣1 ・ 山本信次1 ・ 原科幸爾2
著者所属 1岩手大学農学部 ・ 2岩手大学大学院連合農学研究科 ・ 3弘前大学農学生命科学部
キーワード 間伐, スギ, 水源涵養, 防災
Key word thinning, cryptomeria japonica, watershed protection, disaster prevention