第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PJ-20
発表題目 実験的な間伐による残存木の風荷重変化の計測
Measuring changes in wind load on trees through thinning experiments
所属 森林総研
要旨本文 間伐によって生成する林内ギャップによって残存木の風害リスクがどのように変化するのかを明らかにするため、スギ幼齢林を利用して段階的な伐採を行い、残存木に作用する風荷重の変化を計測した。その結果から、林内ギャップに対する風荷重の増加パターンをギャップサイズやギャップからの距離、風向等の条件によって整理した。森林総合研究所構内のスギ幼齢林(東西40m×南北10m)を利用して林内の18個体で風荷重の計測を行うとともに、林縁と林内の風速を記録した。測定は2024年2月~4月にかけて実施した。この期間は西風が卓越するため測定木は東側半分に配置し、林内ギャップを中央付近から西側に樹高以上の大きさまで段階的に拡大した。風荷重の計測はひずみゲージを利用して行い、各樹木の風荷重および林内風速が林縁の風速に対してどのように増加するかを示した。その結果、正面からの風(西風)の場合、風荷重はギャップ最前列の測定木で最大約2倍、後列のもので約1.2倍に増加することが明らかになった。林内風速(ギャップ最前列)は最大約1.5倍になった。また、最前列の個体で風向が90度の場合には最大約1.5倍、180度の場合は増加無しとの結果が得られた。
著者氏名 ○宮下彩奈1 ・ 南光一樹2 ・ 鈴木覚1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林災害・被害研究拠点 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林防災研究領域
キーワード 風害, 風荷重, ひずみゲージ, 風速
Key word wind damage, wind load, strain gauge, wind speed