第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
開始時刻 | ポスター発表 |
---|---|
講演番号 | PJ-38 |
発表題目 | 山地渓畔林における土壌間隙水と枝自由水中のトリチウム濃度 Tritium in the soil pore and tree branch water in a mountain riparian forest |
所属 | (公財)環境科学技術研究所 |
要旨本文 | 本研究では、青森県六ヶ所村の山地渓畔林において、A0層及び土壌間隙水、並びに上層木(ミズナラ)枝の自由水中トリチウム(3H)濃度を調査した。2023年9月に林内に縦穴を掘って土壌断面を作成し、A0層を採取した後、土壌表面から10 cm深さまで2 cm間隔で5層、続いて20 cm深さまで5 cm間隔で6層の土壌試料を採取し、同一層位の試料を合わせて一つの試料とした。枝試料は上層木3樹を対象に高枝切り鋏を用いて採取した。土壌及び枝の乾燥は真空乾燥法により行い、試料乾燥と同時に水を捕集した。捕集した水は蒸留及び電解濃縮後、液体シンチレーションカウンターを用いて3H濃度を測定した。土壌間隙水中3H濃度は0~2 cm層で最も高く(0.47 Bq L–1)、深さ15 cmまで徐々に低下し、それ以深で大きく変動しなかった。上層木枝の自由水中3H濃度は、表層付近の間隙水中3H濃度と同程度であったことから、上層木は主に表層付近の土壌水分を利用していたと考えられた。本研究は、青森県からの受託事業により得られた成果の一部である。 |
著者氏名 | ○今田省吾 ・ 永井勝 ・ 柿内秀樹 |
著者所属 | (公財)環境科学技術研究所環境影響研究部 |
キーワード | トリチウム, 山地渓畔林, 真空乾燥法, 電解濃縮, 液体シンチレーションカウンター |
Key word | tritium, mountain riparian forest, vacuum drying method, electrolytic enrichment, liquid scintillation counter |