第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2025年3月21日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PJ-5 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 地質の異なる3流域におけるタンクモデルによる貯留・流出特性の比較
Comparison of Storage and Runoff Characteristics Using Tank Model in Three Watersheds with Different Geology
所属 京都府立大学
要旨本文 気象庁が公表する土壌雨量指数は、土砂災害の危険度を判断するのに使用されている。直列3段タンクモデルにおける各タンクの貯留高の和で定義され、この算出には全国一律のパラメータが使用されている。本研究では、地質の異なる3つの森林源流域において、長期の降雨-流出応答データを用いて最適パラメータを作成し、地質による貯留・流出特性の違いを比較した。最適パラメータでは、全国一律パラメータに比べて猛烈な雨の後の貯留高が約7倍から30倍に大きくなり、降雨がみられない時でも全国一律パラメータによる貯留高よりも大きい状態が続いた。また、同じ時点での全国一律パラメータによる貯留高と最適パラメータによる貯留高の差を、土砂災害警戒情報の発令時と解除時で比較したところ、3割程度の事例で発令時よりも解除時の方が土壌水分量が大きく計算された。森林源流域では、全国一律パラメータによる貯留高よりも土壌水分量が多く、降雨後の貯留高減少が想定よりも遅い可能性が明らかになった。より流域の流出特性を踏まえてタンクモデルの貯留高を算出するために、森林流域での観測と分析事例を増やすことが求められる。
著者氏名 ○本多真美1 ・ 勝山正則2 ・ 芳賀弘和3 ・ 福島慶太郎4
著者所属 1京都府立大学生命環境学部 ・ 2京都府立大学大学院生命環境科学研究科 ・ 3鳥取大学農学部 ・ 4福島大学農学群食農学類
キーワード タンクモデル, 土壌雨量指数, 地下水貯留量, 豪雨, 地質
Key word tank model, soil water index, groundwater storage, heavy rain, geology