第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(ロビー)
講演番号 PJ-53 (学生ポスター賞審査対象)
発表題目 定点連続撮影による降雪イベントごとの遮断率の推定
Estimation of interception rate for each snowfall event using time-lapse photograph
所属 名古屋大学
要旨本文 本研究は、森林の林冠構造の違いと降雪時の気象条件(降雪量や気温など)による降雪遮断量の評価を目的とした。岐阜県郡上市内ヶ谷流域内スギ壮齢林(谷地形、立木密度737本/ha、天頂角45度開空度35%)、ヒノキ壮齢林内(尾根地形、1049本/ha、22%)、および各隣接林外地点の計4箇所に、インターバルカメラとスケールを設置し、2022~24年で3時間ごとの写真データを取得した。日中消雪の影響を受けにくい7~9時の画像から日積雪深を1cm括約で判読し、降雪量を当該日積雪量−前日積雪量で算出し、観測期間全体と降雪イベント毎の遮断率を算出した。2023年12月~2024年4月の総林外降雪量433〜482cmであり、遮断率はスギ林57%、ヒノキ林74%となった。この要因は立木密度と樹冠開空度の違いに加え、樹形や葉の形状の違いによるものと思われる。各イベントの遮断率は、スギ林では降雪時日平均気温が0℃以上の遮断率が88%、0℃未満で46%、ヒノキ林は0℃以上の遮断率が85%、0℃未満で71%となった。この要因は、気温変化に伴う雪質の変化が樹冠への着雪性に影響を及ぼしたためであると考えられる。
著者氏名 ○河野智紀1 ・ 小谷亜由美2 ・ 猪越翔大2 ・ 五味高志2
著者所属 1名古屋大学農学部 ・ 2名古屋大学大学院生命農学研究科
キーワード 降雪遮断率, 積雪深, インターバル撮影, スギヒノキ混交林
Key word snow interceptioon, snow depth, time-lapse photograph, mixed forest of japanese-cedar and japanese-cypress