第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
開始時刻 | ポスター発表 |
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講演番号 | PJ-9 |
発表題目 | 渓流水細菌叢組成変動に基づく竜ノ口山南谷における出水過程の検討 Study on runoff process based on changes of bacterial flora in streamwater in the Tatsunokuchi-yama Minami-dani. |
所属 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所 |
要旨本文 | 【目的】地中に膨大に存在する微小な原核生物は浸透水とともに移動しうるため、山腹斜面における降雨流出経路を推定するトレーサーになりうることが期待される。本研究では、古生層山地小流域における出水時渓流水における細菌叢組成に期待される変動が生じているのかどうかを確認した。【方法】竜ノ口山森林理水試験地南谷で採取した降雨出水時の渓流水等に含まれる0.22–0.45μmの細菌叢を16S rRNA V4領域のアンプリコン解析で推定した。【結果】総量8~71mmの5つの降雨イベントにおいて、季節を問わず細菌叢組成に変動がみられた。この変動が生じる要因としてはイベント雨量の大小よりも先行雨量に由来する流域土壌水分の影響が大きいと考えられた。表土からも検出される原核生物を除外すると、流域土壌が湿潤な条件では、Acidimicrobiia綱、Vampirivibrionia綱、Elusimicrobia綱などの細菌が比較的安定して検出された。しかし、乾燥した条件では古細菌の組成率が高くなるとともに大きく変動し、前述細菌綱の組成率は不安定となった。流域土壌の水分状態に応じて流出経路が変化する実態が示唆される。 |
著者氏名 | ○細田育広 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 |
キーワード | 古生層, 降雨流出, 細菌, 古細菌, 地下水 |
Key word | Paleozoic sedimentaly rocks, rainfall runoff, bacteria, archaea, groundwater |