第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PK-18
発表題目 林業の労働災害発生率は従業者規模によって異なるか?
Analysis of occupational accidents in the forestry by the size of the establishment.
所属 森林総合研究所
要旨本文 林業は他の産業と比較すると死傷年千人率が高く、危険な産業と言える。一般的に小規模事業所ほど、死傷年千人率が高いと言われているが、林業では事業所の規模による千人率の違いは明らかになっていない。そこで、事業所の規模が労働災害の発生率に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、労働災害の件数の多い主要な起因物(立木等やチェーンソー)を対象に、事業所の規模別に死傷年千人率を算出した。死傷年千人率は死傷病報告の写しから得た事業所の規模ごとの労働災害数を、経済センサス-活動調査の林業従業者数で除することで算出した。算出期間は2019~2021年の3年間で、事業所の規模は「1~4人」、「5~9人」、「10~29人」、「30~49人」、「50人以上」の5階級とし、都道府県別に事業所の規模ごとに死傷年千人率を算出した。その結果、立木等では従業者「1~4人」の事業所は「5人以上」の事業所より、有意に死傷年千人率が高いことが認められ、またチェーンソーでは従業者「1~4人」の事業所は「50人以上」の事業所より、有意に死傷年千人率が高いことが認められ、林業でも小規模事業所で発生率が高いことが示された。
著者氏名 ○猪俣雄太1 ・ 中田知沙1 ・ 松村ゆかり2 ・ 山口浩和1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所木材加工・特性研究領域
キーワード 労働災害, 従業員規模, 林業
Key word occupational accident, size of the establishment, forestry