第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PK-19
発表題目 森林作業における傷病部位からみた労働災害
Injury parts in occupational accidents in forestry work
所属 森林総合研究所
要旨本文 林業における労働災害の死傷者数は,2023年に1140件となり,近年減少傾向にあるものの,依然として死傷年千人率は全産業の約10倍と最も高い。森林作業は手持ち機械や大型林業機械の操作まで多岐にわたることから,傷病部位が様々である。しかし,傷病部位の分析例は一部の森林作業に限定され,その全容は明らかでない。また,死傷災害の全件を対象とした解析はまだ少ない。そこで本研究では,傷病部位に着目して林業における労働災害の傾向について解析した。厚生労働省が所有する休業4日以上の労働者死傷病報告を用いて,過去5年間(2019年~2023年)の計6127件のデータを傷病部位ごとに分類し,その傾向を分析した。その結果,(1)傷病部位は各年とも下肢が最も多く,次いで上肢,胴体が多いこと,(2)頚部や複合部位での重症度(休業見込み日数)が高いことなどがわかった。今後は,これらの発生状況を考慮した対策を検討,実施していく必要がある。
著者氏名 ○中田知沙 ・ 猪俣雄太 ・ 松村ゆかり ・ 山口浩和
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
キーワード 森林作業, 死傷病報告, 被災箇所
Key word forestry work, Fatalities and injuries report, Injured body part