第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]
日付 | 2025年3月21日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PL-11 (学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | カシノナガキクイムシの忌避剤としてのヒノキチップの有効範囲と有効期間 Effective time and distance of Hinoki chips as a repellent to Platypus quercivorus |
所属 | 東京大学 |
要旨本文 | カシノナガキクイムシ(以下、カシナガ)が媒介すナラ枯れは、深刻な森林生物被害である。ヒノキの揮発成分にはカシナガの忌避効果があり、ナラ枯れ対策のマニュアル(初版)には2週間ごとに新しいチップに交換して忌避剤として利用できる記載があったが、有効範囲は不明であった。本研究では、ヒノキチップのカシナガに対する忌避効果の有効範囲を明らかにすることを目的とした。実験は、2024年6月5日から8月14日まで、東京大学秩父演習林影森苗畑で行なった。15本のミズナラを5グループ(各3本)に分け、6月19日から7月10日まで、4回にわたり毎週1つの処理区に新たにヒノキチップを設置した。約5kgのヒノキ丸太をチッパーで粉砕したチップを、不織布製の袋につめて、地上高約1mの位置の樹幹を一周するように設置した。残りの1区は無処理の対照区とした。粘着トラップを樹幹表面と樹幹から15cm~90cm離れた位置に設置し、毎週1回捕獲されたカシナガ成虫を回収して捕獲数を数えた。その結果、最大90cmの距離でも忌避効果が認められる場合もあったが、30cm以内の近距離では効果が顕著であった。また、設置後2週間以上は効果が持続することも再確認された。 |
著者氏名 | ○徐碩飛1 ・ 鎌田直人2 |
著者所属 | 1東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林千葉演習林 |
キーワード | カシノナガキクイムシ, ヒノキチップ, 忌避剤 |
Key word | Platypus quercivorus, Hinoki chips, repellent |