第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PL-19
発表題目 カシノナガキクイムシ成虫の秋脱出
Emergence flight by adult beetles of Platypus quercivorus in autumn season
所属 森林総合研究所
要旨本文 カシノナガキクイムシ(以下、カシナガ)成虫の羽化脱出は、通常1年1化で一部が加害年と同年秋に脱出する部分2化と言われており、実際に秋脱出の確認もされているが詳細な調査データは少ない。演者らはカシナガ成虫の穿入時期と次世代の脱出時期の関係を明らかにするために、茨城県内のカシナガ被害林において穿入時期の明らかな孔道毎に羽化トラップを設置し、そこから羽化脱出する成虫を捕獲した。2023年、カシナガが穿入したコナラ2本とマテバシイ3本の調査木に、6~7月の穿入とフラスの正常な排出が確認された孔道について、8月下旬に各調査木20孔の羽化トラップを設置し、その後2024年秋まで毎週羽化脱出する成虫を捕獲した。その結果、5本すべての調査木から秋脱出が確認された。秋脱出個体数と翌年脱出個体数を比較すると、コナラ・マテバシイともに穿入時期が早いほど秋脱出の比率が高かった。本研究は「With/ Postナラ枯れ時代の広葉樹林管理戦略の構築(04021C2) JP007097」として生研支援センターイノベーション創出強化研究推進事業、「JSPS科研費JP22K05757」として科学研究費助成事業による研究支援を受けた。
著者氏名 ○衣浦晴生 ・ 矢口甫 ・ 松本剛史 ・ 滝久智 ・ 北島博
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域
キーワード カシノナガキクイムシ, ナラ枯れ, 秋脱出, 羽化発生数
Key word Platypus quercivorus, oak wilt, memrgence flight in autumn season, emergence number