第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]

日付 2025年3月22日
開始時刻 ポスター発表
会場名 学術交流会館(第一会議室)
講演番号 PL-26
発表題目 マツノザイセンチュウはどの程度の気温まで耐性を持つのか?
At what temperatures do pine wood nematode remain resistant?
所属 九州大学大学院
要旨本文  マツ材線虫病の原因病害虫であるマツノザイセンチュウは外温性動物の一つであり、増殖には温度の影響を強く受ける。そこで、接種検定などの準備のために利用される25〜30℃での培養温度ではなく、30℃以上での温度で培養することにより、マツノザイセンチュウの増殖速度の変化を観察した。その結果、マツノザイセンチュウは33℃より高い温度では増殖速度は徐々に低下し、外温性動物の適応度を示すTPC curveに従うことが示された。ゲノムに突然変異を引き起こすとされるEMS溶液にマツノザイセンチュウを浸漬し、継代培養を繰り返した後、同様に高温条件下で培養した結果、高温下でTPC curveに従わない増殖速度を示したことから、高温耐性が遺伝子に支配される可能性を示すこと、夏季の高温に耐性を持つ個体が野外で出現する可能性が示された。
著者氏名 ○渡辺敦史1 ・ 廣野成夢2
著者所属 1九州大学大学院農学研究院 ・ 2九州大学大学院生物資源環境科学府
キーワード マツノザイセンチュウ, 気温, 温度耐性
Key word pine wood nematode, air temperature, temperature resistance