第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]
日付 | 2025年3月22日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 学術交流会館(第一会議室) |
講演番号 | PL-28 |
発表題目 | 航空レーザ測量データを用いた下層植生衰退地点の検出 Detecting decline of understory vegetation using airborne laser scanning data |
所属 | 岐阜県立森林文化アカデミー |
要旨本文 | 近年、森林の階層構造や資源量の把握において、現地調査の代替として航空レーザ測量データ(以下、LiDARデータ)を用いる機会が増えつつある。例えば上層に関しては、上層木の位置や樹高、材積を推定した例がある。一方下層植生に関しては研究が少なく、これは下層植生の構造が多様で複雑であることが原因の1つとして考えられる。 本研究では、下層植生にクマイザサ群落(以下、ササ群落)が優占し、ニホンジカの影響によってササ群落の部分的な衰退が観察されるようになった岐阜大学位山演習林にて、2013年のLiDARデータを用いて森林の階層構造を把握した。次に2021年及び2024年の現地踏査結果と比較し、LiDARデータを用いたササ群落衰退地点の検出可否を検討した。 現地踏査に基づく下層植生の衰退地点と非衰退地点でLiDARデータを地上高50cm毎に集計し比較したところ、衰退地点では2013年時点で、地表に近い0~50cmに点群が多い一方で50~200cmには少ない傾向がみられ、ササ群落の衰退を反映していると考えられた。本研究の結果から、LiDARデータを用いたササ群落衰退地点の検出が可能であることが示唆された。 |
著者氏名 | ○中森さつき1 ・ 安藤正規2 |
著者所属 | 1岐阜県立森林文化アカデミー ・ 2岐阜大学応用生物科学部 |
キーワード | リモートセンシング, 航空レーザ測量, 野生動物管理, ニホンジカ |
Key word | remote sensing, airborne laser scanning, wildlife management, sika deer |