第136回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]
開始時刻 | ポスター発表 |
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講演番号 | PL-33 |
発表題目 | 体重と初速がカシノナガキクイムシの飛翔距離に及ぼすカスケード効果 Variation in body weight has a cascading effect on the flight distance of Platypus quercivorus |
所属 | 京都大学 |
要旨本文 | 室内で昆虫の飛翔をシミュレートするフライトミルを用いた研究によって、キクイムシの飛翔距離には大きなばらつきがあることが示されているが、推定されている要因はキクイムシの種によっても異なるし、同種でも研究によって異なる。一つの要因として、先行研究では飛翔中の平均速度が検討されているが、平均速度は一定時間の飛翔の結果計算されるもので、キクイムシが制御できるものではない。本研究ではカシノナガキクイムシを材料として、性別・体重・飛翔の初速・飛翔時間が飛翔距離に及ぼす影響を調べた。2019年から2021年にかけて、被害材から羽化脱出した100頭の雄、145頭の雌について、体重を測定した後にフライトミルで飛翔させ、各要因が飛翔距離に及ぼす影響を構造方程式モデリングで評価した。フライトミルでのカシノナガキクイムシの飛翔距離は、0.18〜29.17km と大きなばらつきがあった。飛翔距離に影響する要因は飛翔時間と初速で、飛翔時間は初速に、初速は体重に影響されていた。性差は体重にのみ認められた。体重の重い個体は初速が速く、飛翔を長く継続することで飛翔距離を長くしていることが示唆された。 |
著者氏名 | ○山崎理正1 ・ Pham, Duy Long2 ・ 伊東康人3 ・ 岡田龍一4 ・ 池野英利5 |
著者所属 | 1京都大学大学院農学研究科 ・ 2ベトナム農業農村開発省林業局 ・ 3兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター ・ 4神戸大学大学院理学研究科 ・ 5福知山公立大学情報学部 |
キーワード | ナラ枯れ, 飛翔速度, フライトミル |
Key word | Japanese oak wilt, flight speed, flight mill |